深川不動〜富岡八幡

ようするに門前仲町。夏場のお約束としてまず甘味処「いり江」で夏季限定メニューのカキ氷を食う。氷の食感からして違う。食い物にこだわりのない自分でさえ、「繊細な感じだ」などというすげえ似合わない感想を抱いてしまうくらいうまい。
涼んだ後はまず不動尊に向かう。盂蘭盆会(うらぼんえ)の看板が境内にたっている。私はつい「孟蘭盆会」と見間違えてしまい、「・・・モランボン?」と口にだしてしまった。同居人にアホの子を見るような目で見られた。
同居人がおみくじで大吉を引く。ここのおみくじには相場運といったような非常に現世的な欄があったりするのだが、今回面白かったのは健康運。
「病は信心で直る」。
無茶言うな。当の同居人は「そんくらいで直るような軽い病気にしかならないってことでしょ」と非常に合理的な解釈をしていた。普段からこういうバランス感覚を発揮してくれると頼もしいのだが・・・。
その後久々に内佛殿を見学する(無料)。ここの見所はなんといって2階にある「四国霊場」。超簡易88ヶ所めぐりとでも言うのだろうか、本家の四国88ヶ所の寺院の砂を納めた円筒と、それぞれの寺院の名称、本尊が一箇所にあつめられている。数分で88もの寺院をお参りできるという代物である。機会があったら是非見てみてもらいたい。脱力することうけあいである。
しかし、ここよりも賽銭箱の多い寺院ってあるんだろうか。100以上は確実にあるぞ。まず四国霊場はそれぞれの寺院スペースごとにあるので、ここでまず88個。1階にある十二支一代守り本尊では、十二支それぞれに対応した守り本尊が紹介されているが、やはりそれぞれの仏様のところに一個ずつ賽銭箱。ここで12個。88+12でこれで100個。出口には七福神があって、やっぱりそれぞれに賽銭箱。これで合計107個。境内にも何個かあるので総数はもっといく。
しかし良く考えたらここって成田山新勝寺の別院なんだよな。明神さま行ったときに怒られそうだ。
八幡宮は境内を工事していたので、力士牌と弁天池を軽く見てまわった。力士牌には尽力者として中曽根氏の名前が刻まれていた。結構この爺さんの名前が書かれた碑やら建物のある寺ってあるんだよな。
力士牌には歴代横綱の名が刻まれている。まだ朝青龍の名は刻まれていない。だから、曙、貴乃花若乃花で終わっている。こう並べてみると、3連続で引退後醜態をさらしているんだな。いやはや大変ですな。
帰り際伊勢屋でおにぎりを買っていく。伊勢屋という名前を見ると、「火事に喧嘩に中っ腹。伊勢屋、稲荷に犬のくそ」というフレーズを思い出す(ここの店とは一切関係ないです。念のため)。都筑道夫の「くらやみ長屋」で知ったのだが江戸の名物(よくあるもの)を表しているそうだ。火事に喧嘩しか知らなかった。伊勢屋という名前の店はむかし仰山あったらしい。今ではそうではないな。稲荷はいまだに東京中にあるけれど。