響きと怒りより

『いや、結婚なんかしませんよ。俺にはいまだって面倒を見なくちゃならん女がゾロゾロいるんですから、もし嫁さんでももらったら、そいつはきっと麻薬中毒かなんかになっちまうでしょうよ、わが家にまだいないのはそれぐらいのものですからね』って言ってやるのさ。

下巻P137より
ジェイソン・コンプソンの母親との想像上の会話。
ちなみにすでの「わが家」にいたのはアル中(父親)、自殺者(兄)、父親のわからない子を生む(姉)、知的障碍者(弟)。あとは病弱な母親と姉の面影を強く残す姪。
こう羅列してみて思い出したのはWarren Zevonの名曲「Play It All Night Long」。
こちらは
ぼけてお漏らしをする祖父、ベトナムでおかしくなって二丁拳銃ふりかざす兄、娘を犯す父に癌で死にかけの祖母。おまけに飼ってる牛はブルセラ病
そしてサビはこう続く、

"Sweet Home Alabama",Play that dead band's song
Turn those speakers up full blast
Play it all night long

「dead band」とはレナード・スキナード。Sweet Home Alabamaは代表曲でバンドメンバが事故で死亡している。
ジェイソンにもロックンロールがあれば少しはましだったんだろうか。いや、20年代ならもうジャズあったか。でも、黒人音楽聞きそうにないな