キャプテンフューチャー全集7

キャプテンフューチャーは買いだめをして疲れた時に気晴らしに読むようにしている。
7巻は「宇宙囚人船の反乱」と「異次元侵攻軍迫る!」の2編を収録。どちらもなかなかの異色作。
「宇宙囚人船の反乱」は護送中の囚人船が反乱とその後のごたごたが原因で小惑星に墜落。ほとんど何もない状態から囚人たちと協力し、宇宙船を造ろうとする。後半、制御剤となるカルシウムが星に存在しないことで悩むのだが、船を暴走させ爆死してしまった囚人の骨使えばいいじゃんと普通に思ってしまった。人体の持つカルシウムというのは最後のキーとなるのでネタばれを気にしたのかもしれないが、あそこでカーティスが何のリアクションもしないのは逆に不自然かと。まあ、飛び散った死体調べて「これがあれば・・・」とかやるカーティスが見たいかといわれると微妙だが。人体を使用することを思いついた囚人たちによる殺人劇というのも個人的には好みの展開だが、「キャプテンフューチャー」でそれを見たいかと言われるとこれまた微妙だし。なんつうか男たちの世界的で佳作だと思う。
「異次元侵攻軍迫る!」に関しては内容は特になんということもない。ではなにが変わっているかというと、書いたのはハミルトンではないということ(だから厳密にいうとこの巻の作者クレジットはハミルトン他となるべきかも)。というものの確固としたフォーマットがあるために違和感があまりない。奇抜な生き物かスポーツを紹介し、グラッグとオットーの掛け合い、カーティスとジョオンのいちゃつき、大仰な悪役をだしときゃある程度なんとかなるというか。
ちなみに作中のワープの説明↓

あの宇宙船は四次元空間航行が可能なんじゃ。ここでひとつ、二次元の世界を考えてみるがいい、キ・イロック。つまり、紙だ。一枚の紙の表面だけ、そんな世界だ。そしていま、あんたはその一枚の紙の端にいて、キャプテン・フューチャーは反対の端にいるとする。宇宙の端と端じゃ。しかし、誰かがその紙を曲げて、両端を近づけたらどうなるか?

キテレツかドラえもんでこんな説明を読んだような覚えがあるのだが。