トムリンソン「文化帝国主義」より

学生時代のノートを整理していたら、当時読んでいた本からの抜粋が大量に出てきた。
抜粋しただけでそれ以上まとめてはいないのだが、それでも当時の自分の興味関心の一端が垣間見れて面白い。

文化帝国主義を脅威として感じる知識人には、そう感じない大衆に一種の「誤った認識」があると決め付けることで文化を「代弁」しようとする強い誘惑がある。そうなると文化帝国主義批判は、「消費者文化」を批判する多くの左翼系の人々が抱えているのと同じ問題と危険に直面する。それは他の人々の文化認識をいかに理解するかという問題と、父権主義的政治学に陥る危険である。

(多分190ページ前後から)