違和感

まあ、どちらかというと難癖の部類になってしまうのだが、一度頭の中で固定化したイメージは中々引っぺがせないという話。
ハルバースタムのフィフティーズの翻訳を読んでいて、「カール・サンドバーグ記者」という言い方に違和感を覚える。
アメリカ文学畑の人間ならまず10人中8人はサンドバーグといえば詩人と答えるだろう。
ただ、彼は結構長いことジャーナリズム界隈で活動をしており、該当箇所の彼の文章も詩人としてではなく、ジャーナリストとして書かれたもの。なので、「記者」でまったく問題はない。むしろここで「詩人」なんて肩書きがでるほうが違和感はある。
なお、原書は「Carl Sandburg wrote〜。翻訳も肩書き不要だったんじゃないかな。
というか、訳注で人名解説つけてもよかったんじゃないかと思う。
ここにかかわらず結構唐突に各界の有名人の名前がポンポンでてくる(様々な分野を通してみる50年代史なので当たり前なんだけど)。
原書にはないんだけど、そりゃ対象読者は自国民だもの、不要でしょうよ。