映画

女吸血鬼

1959年の本邦最初期の吸血鬼映画であり、女吸血鬼が登場しないことで有名な作品。 中川信夫監督、原作は橘外男「地底の美肉」。この組み合わせでは前年に「亡霊怪猫屋敷」が作成されている。 橘外男は怪談と海外実話物の名手。実話物と言っても実際は実話で…

多羅尾伴内

戦後すぐの片岡千恵蔵のシリーズではなく、78年の小林旭主演のもの。 衆人環視の中でのプロ野球選手、アイドル歌手の殺害事件。背後に見え隠れする謎の怪人。 その怪人の仮面が「怪人物」ではなく、まさに仮面ライダー的怪人な造詣なのに笑ってしまった。 ま…

原子怪獣あらわる

ハリーハウゼンが特撮を担当した最初期の作品。 ブラッドベリの短編「霧笛」が原作ということになっているが、特典映像のハリーハウゼンとブラッドベリのトークショーでの発言によると微妙な紆余曲折があったっぽい。 ちなみに全くの別物と思った方が良い。 …

「悪魔の性キャサリン」

ハマーフィルム最後期の作品。得体のしれないものが生まれて来るOR子供に宿っているというのはいかにも70年代。単純にエクソシストの2番せんじなだけかもしれないが。 ストーリーは自分の子供を悪魔崇拝のカルト教団に渡してしまった男が、オカルト研究家(作…

「巨人ゴーレム」(1920)

パウル・ヴェゲナーの1920年の作品。今から90年近く前の作品である。同時期の映画作品にどんなものがあるかというと同じドイツだとムルラウの「ノスフェラトゥ」が1922年、アメリカだとチャニー主演の「オペラ座の怪人」が1925年、バスター・キートンが活躍…

電送人間(1960)

東宝の「○○人間」ものの第一作。次作にあたるガス人間が不思議な味わいの快作だったので遡ってこちらも見てみた。さてこちらの電送人間、ガス人間と違い改造人間なわけではない。物質を空間移動させることが出来る電送機を使用して神出鬼没、一見不可能と見…

怪談佐賀屋敷

怪談佐賀屋敷(1953)を見る。化け猫もの。余談だが京極夏彦の「薔薇十字探偵の蓋然」で探偵が見たという「怪猫佐賀屋敷」とは恐らくこれ(「有馬御殿」より前だし)。 ストーリーは王道。ちょっとばかし思慮に欠けるお殿様(平凡未満、馬鹿殿以上。映画のタイト…

殺人狂時代(1967)

岡本喜八監督の「殺人狂時代」を見る(当然ですがチャップリンの同名映画とは無関係)。 都筑道夫の傑作娯楽アクション小説「なめくじに聞いてみろ」を原作としていて、私は原作の大ファン。ちなみに原作のタイトルは雑誌掲載時が今と同じ「なめくじに聞いてみ…

スタージョン「原子力潜水艦シービュー号」/「地球の危機」

「地球の危機」は1961年に公開されたSF映画。スタージョンの「原子力潜水艦シービュー号」はそのノベライズ(Not 原作、ちなみに原題はどちらも同じ)。神保町でスタージョンのほうを見つけて購入。どうせだったら映画見たあと読もうと思い、DVDを借りてきて…

「大アマゾンの半魚人」(1954)

うーん、水陸両用。 ストーリーは一言でいうとキングコングの亜流。 半魚人が白人の美女を見つけてストーキングするも、ナイスガイな白人男にぼこぼこにやられてしまうという涙のお話。ちと不細工な半魚人に感情移入しすぎているような気は自分でもするが。 …

フランケンシュタイン復活

「フランケンシュタイン復活」Son of Frankenstein(1939) 「フランケンシュタイン」、「フランケンシュタインの花嫁」という傑作に続く第三弾。ボリス・カーロフのフランケンシュタインはこれが最後。 前々作、前作から数十年後、フランケンシュタイン男爵の…

謎の狼女

原題はShe-Wolf of London。ユニバーサルの1946年の作品。 ユニバーサルのモンスターボックスの狼男ボックスに収録されているので見た。同じディスクには狼男の先駆的作品「倫敦の人狼」Werewolf of Londonが収録されている。 さて手始めにボックス付属の解…

「恐竜100万年」

「恐竜100万年」を見る。製作会社のテロップを見てハマーフィルムがからんでいることを知る。 とりあえず人間と恐竜がともに生息しているという時点で抵抗がある人は見ないほうがいい。娯楽映画にもとことん現実性を求める人には絶対に向かない。最もそん…

「女ドラキュラ - Dracula's Daughter」

寒いので外にでないでDVD。 一応「魔人ドラキュラ」の続編ということで、前作のラストシーンから始まる。導入の部分は結構悪くない。伯爵邸を訪れた警官によってレンフィールドの死体と伯爵の死体(原作では灰にならなかったっけ?)が発見される。当然のごと…

「魔人ドラキュラ」、「魔人ドラキュラスペイン版」

レガシーボックスはドラキュラから見ることにした。「魔人ドラキュラ」のスペイン版は初見。 ブラウニング版「魔人ドラキュラ」。最近久しぶりにストーカーの原作を読み直したこともあり、原作との違いが以前より目に付いた。 というか結構大胆にばっさりと…

ゴジラ(初代)

1954年東宝作成の初代ゴジラを見た。私はゴジラ映画自体見るのがはじめて。 小さいときからなんとなく特撮物を敬遠していたのでテレビの戦隊ものとかも全然見ていない。どうせ作りもんじゃん的な偏見を持っていたからだろう。同じような理由でアニメも結…

拳銃無頼帖 抜き打ちの竜

「拳銃無頼帖 抜き打ちの竜」を見た。トニーこと赤木圭一郎(トニー・カーチスに似てたからだそうですな。柳葉一郎をジョニーと呼ぶよりはずっと解る)が主演の1960年の日活映画。 ストーリーはあるにはあるが、見所は主人公の赤木圭一郎とライバルの「コ…

ガス人間第一号

1960年に本田、円谷のゴジラコンビが作成した東宝作品。これ以外にも何作か「〜人間」ものがあるらしい。 東京で銀行強盗が多発。犯人はようとして知れず、その犯行方法もおおきな謎であった。鍵のかかった金庫に忍び込み犯行をおこなうといういわゆる密…

マタンゴを見た

クリスマスに全くそぐわないのであるが、映画「マタンゴ」のDVDを借りてきて見た(借りて来たのは昨日)。ちなみに一緒に借りたのは「ガス人間第一号」、「拳銃無頼帳 抜き打ちの竜」などの60年代邦画。 「マタンゴ」はホジソンの「闇の声」を原作に星新一ら…